糖尿病患者は、自身の肝臓の健康状態を把握し、脂肪肝(NAFLD/NASH)への進行リスクを評価するために、「肝機能検査値」を定期的にチェックすることが不可欠であり、看護師や医師は、患者に対してこれらの検査値が示す意味を正確に伝える必要があります。糖尿病患者がチェックすべき主要な肝機能検査値は、「ALT(GPT)」「AST(GOT)」「γ-GTP」の三つです。ALT(GPT)は、主に肝臓の細胞内に存在する酵素であり、肝細胞が破壊されると血液中に流出するため、ALTの値が高い場合は、肝臓に炎症や障害が起きている可能性を示し、特にNAFLDやNASHの診断において重要な指標となります。**AST(GOT)**もALTと同様に肝細胞の障害を示す指標ですが、肝臓以外(心臓や筋肉など)にも存在するため、ALTと合わせて評価されます。γ-GTPは、肝臓や胆道に存在する酵素であり、アルコールの過剰摂取や胆道系の疾患で上昇しますが、糖尿病患者の場合は、NASHの進行やインスリン抵抗性の悪化を示す指標としても用いられることがあります。これらの肝機能検査値が正常範囲内であっても、糖尿病患者はNAFLDを合併している可能性があるため、医師は腹部超音波検査や肝臓の硬さを測る線維化マーカー検査などを組み合わせて、肝臓の状態を総合的に評価します。男性の糖尿病患者は、この肝機能検査値を定期的に確認し、異常値が続いた場合は、脂肪肝の可能性を疑い、速やかに生活習慣の改善と、専門医による詳細な診断を受けることが、肝硬変や肝臓がんへの進行を防ぐための重要な予防策となります。