糖尿病の食事療法は、炭水化物の管理に目が向きがちですが、「タンパク質」と「脂質」といった他の栄養素も、血糖コントロール、体の修復、そして合併症の予防において重要な役割を果たすため、「良質なもの」を選ぶことが非常に重要となります。タンパク質は、体の細胞や筋肉、ホルモンなどの材料となる不可欠な栄養素であり、食事から摂取することで満腹感を得やすく、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果もあるため、毎食欠かさずに摂取すべきです。糖尿病患者におすすめの良質なタンパク質源としては、脂肪分が少なく、高タンパクな「鶏むね肉やささみ」の他、「魚類(特に青魚)」「大豆製品(豆腐、納豆など)」「卵」などが挙げられ、特に魚類には、動脈硬化の予防に効果的なオメガ-3脂肪酸が豊富に含まれているため、積極的に摂ることが推奨されます。脂質については、過剰な摂取は肥満や動脈硬化のリスクを高めるため、その「種類」を厳選する必要があります。避けるべきは、肉の脂身やバターなどに多く含まれる「飽和脂肪酸」や「トランス脂肪酸」であり、代わりに、血液をサラサラにし、心血管疾患の予防に効果的な「不飽和脂肪酸」(オリーブオイル、えごま油、青魚の脂など)を積極的に摂るべきです。調理法も重要であり、揚げ物や炒め物よりも、蒸す、煮る、茹でるといった、油の使用量を抑えた調理法を選ぶことが、良質なタンパク質と脂質を効率的に摂取し、糖尿病の合併症予防に繋がります。