1型糖尿病患者への栄養指導カーボカウント習得の支援
1型糖尿病の患者、あるいは強化インスリン療法を行う2型糖尿病患者にとって、「カーボカウント」(炭水化物量計算)は、インスリン注射の量を食事の炭水化物量に応じて調整し、より柔軟で、かつ厳密な血糖コントロールを実現するための、最も重要な栄養指導の内容となります。カーボカウントの習得支援は、看護師と管理栄養士の重要な役割となります。カーボカウントの基本は、「食品に含まれる炭水化物の量を正確に計算する」ことであり、管理栄養士は、患者の食事記録や普段の食習慣に基づき、様々な食品の炭水化物量(g)を計算する方法と、その炭水化物量に対して何単位のインスリンを注射すべきかという「インスリン・カーボ比(ICR)」を算定する支援を行います。カーボカウントの習得のメリットは、食事の量や種類に合わせたインスリン量の調整が可能となるため、患者が食事を我慢することなく、外食や間食といった多様な食事を柔軟に楽しむことができるようになる点にあります。しかし、カーボカウントは、計算の正確性や、インスリン量の調整といった高度な自己管理能力が求められるため、支援の際には、第一に「実践的な計算練習と記録の継続」が不可欠であり、患者が食品の炭水化物量を正確に把握し、インスリン量を計算する練習を繰り返し行う必要があります。第二に「運動や体調変化による調整法の指導」であり、運動時や体調不良時の血糖値の変動パターンを考慮し、インスリン量を調整する方法についても指導することで、患者が自己管理能力を高め、低血糖や高血糖といったリスクを最小限に抑えることができるように支援します。