糖尿病患者にとって、仕事上の付き合いやプライベートの都合で避けて通れない「外食やコンビニ食」は、食事療法のコントロールが最も難しくなる場面であり、栄養指導は、これらの場面で血糖コントロールを乱さないための「具体的な技術」を提供することが重要です。外食・コンビニ食を乗り切るための栄養指導の技術の第一は、「メニューの賢い選び方」であり、外食では、揚げ物や炒め物よりも、蒸す、煮る、焼くといった調理法で、油の使用量が少ないメニューを選び、単品の丼物や麺類よりも、主食・主菜・副菜が揃った定食メニューを選ぶように指導します。コンビニ食では、サラダチキン、ゆで卵、豆腐といったタンパク質源と、野菜スティック、海藻サラダといった食物繊維が豊富な食品を先に摂り、主食は低GI値のものや、ご飯の量が少なめのものを選ぶように指導します。第二の技術は、「アルコールと飲料の賢い選択」であり、アルコールは医師の許可を得た上で、糖質の少ない「蒸留酒」を適量に留め、ジュースや加糖飲料は避け、水やお茶を飲むように指導します。第三の技術は、「食べ順の徹底と分量の調整」であり、外食時や飲み会でも、まず野菜から先に食べる「ベジタブルファースト」を徹底し、主食は三分の一程度残す、あるいは頼まないといった形で、炭水化物の摂取量を意識的に減らす技術を指導します。栄養指導は、患者がこれらの技術を身につけ、誘惑の多い環境下でも、自己管理能力を発揮できるよう、具体的なメニュー例や、カロリー・糖質量の目安を教えることで、食事療法を「禁止」ではなく「選択」として捉えられるように支援することが求められます。