糖尿病患者が肝臓の健康を守り、脂肪肝(NAFLD)を改善するための治療において、食事療法と並んで「運動療法」が非常に重要な役割を担い、特に肝臓の「インスリン抵抗性」を改善することに焦点を当てた運動が効果的です。運動療法が肝臓のインスリン抵抗性を改善するメカニズムは、運動によって筋肉がブドウ糖を取り込む能力が向上し、血液中のブドウ糖濃度が低下するとともに、肝臓のインスリン感受性が改善し、肝臓がブドウ糖を適切に処理できるようになるためです。肝臓のインスリン抵抗性改善のための運動療法のポイントは、第一に「有酸素運動の継続」であり、ウォーキング、ジョギング、水泳といった有酸素運動を、週に3回以上、30分以上継続して行うことで、内臓脂肪を燃焼させ、肝臓に溜まった脂肪を減らすことが、インスリン抵抗性改善の基本となります。第二に「筋力トレーニングの併用」であり、大きな筋肉(太もも、背中、胸など)を鍛える筋力トレーニングを行うことで、インスリンの作用を受ける筋肉量を増やし、インスリンの効きを良くする効果が期待できます。第三に「食後の運動の実施」であり、食後30分から1時間後に軽い運動(ウォーキングなど)を行うことで、食事によって上昇した血糖値のピークを抑えるとともに、肝臓に運ばれた糖が脂肪として蓄積されるのを防ぐ効果が期待できます。男性の糖尿病患者は、この運動療法を習慣化することで、体重減少とインスリン抵抗性の改善を同時に実現し、肝臓の脂肪を減らすという、最も効果的な治療法を自己管理の中で実践することができます。