糖尿病患者にとって、血糖値を安定させるための食材選びは非常に重要です。スーパーマーケットでの買い物の際に意識したいのは、単に低糖質であるかだけでなく、食物繊維が豊富か、GI値(グリセミックインデックス)が低いか、そして栄養価が高いかという点です。まず、主食となる炭水化物源としては、白米よりも玄米、雑穀米、大麦、ライ麦パン、全粒粉パスタなど、精製度の低い穀物を選ぶのが賢明です。これらは食物繊維が豊富で、消化吸収が穏やかなため、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。野菜は、すべての種類を積極的に摂りたいですが、特に葉物野菜(ほうれん草、小松菜など)や、きのこ類、海藻類は食物繊維が豊富で、カロリーも低いためおすすめです。根菜類(ジャガイモ、サツマイモ、カボチャなど)は糖質を比較的多く含むため、食べる量に注意し、調理法を工夫しましょう。タンパク質源としては、脂身の少ない赤身肉、鶏むね肉やささみ、魚(特に青魚)、卵、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)が理想的です。これらは良質なタンパク質を供給し、血糖値への影響も少ないため、バランス良く摂ることが大切です。魚に含まれるDHAやEPAは、心血管系の健康維持にも役立ちます。乳製品は、無糖のヨーグルトや低脂肪乳を選びましょう。乳製品に含まれる乳糖は糖質ですが、適量であれば問題ありません。油は、オリーブオイルやごま油などの植物油、またはDHA・EPAが豊富な魚油を選ぶと良いでしょう。バターやラードなどの飽和脂肪酸は摂りすぎに注意が必要です。間食を選ぶ際には、ナッツ類(無塩)、チーズ、無糖ヨーグルト、糖質の少ない野菜スティックなどがおすすめです。これらの食材は、少量でも満足感が得られやすく、血糖値の急激な変動を抑えるのに役立ちます。食材を選ぶ際には、栄養成分表示をよく確認し、ご自身の食事計画に合ったものを選ぶ習慣をつけましょう。
血糖値を安定させる食材選びのコツ