2型糖尿病の最大の原因生活習慣の乱れと肥満のリスク
2型糖尿病の発症には、遺伝的な素因も関与しますが、その最大の原因は、現代社会における「生活習慣の乱れ」と、それに伴う「肥満(特に内臓脂肪の蓄積)」であり、この生活習慣と肥満が、糖尿病発症の引き金となるインスリン抵抗性を高める主要因となります。生活習慣の乱れの中でも、特に問題となるのは、「過剰なエネルギー摂取」(高カロリー、高脂肪、高糖質な食事)と「運動不足」です。高カロリーな食事や、清涼飲料水、菓子といった高GI値の食品の頻繁な摂取は、食後の血糖値スパイクを繰り返させ、インスリン分泌に過度な負担をかけるとともに、余剰なエネルギーが内臓脂肪として蓄積されます。この内臓脂肪からは、インスリンの作用を妨げる悪玉ホルモン(アディポサイトカイン)が分泌され、これが全身のインスリン抵抗性を高めるという悪循環を引き起こします。また、運動不足は、インスリンの作用を最も受ける筋肉でのブドウ糖の取り込み能力を低下させ、インスリン抵抗性をさらに悪化させます。その他にも、「不規則な睡眠習慣」(睡眠不足)や「過度なストレス」は、ホルモンバランスを乱し、血糖値を上昇させる作用を持つホルモン(コルチゾールなど)の分泌を促すことで、糖尿病の発症リスクを高めます。2型糖尿病は、この生活習慣の乱れという「環境要因」と、遺伝的な「体質」が組み合わさることで発症する疾患であるため、その予防と治療の基本は、この悪化した生活習慣を根本的に改善することにあります。患者がこの病気の原因を自己の生活習慣と結びつけて理解し、食事療法、運動療法、そして禁煙といったライフスタイルの見直しに主体的に取り組むことが、2型糖尿病の治療を成功させるための最も強力な武器となります。