2型糖尿病患者への栄養指導インスリン抵抗性改善への焦点
2型糖尿病の栄養指導は、その病態の主要因である「インスリン抵抗性」の改善に焦点を当てることが、治療効果を最大限に高めるための重要な戦略となります。インスリン抵抗性の原因は、主に内臓脂肪の蓄積と運動不足にあるため、栄養指導は「体重の適正化」と「血糖値の急激な上昇を防ぐ食事」を二つの柱として構成されます。インスリン抵抗性改善のための栄養指導の第一の焦点は、「カロリー制限による内臓脂肪の減少」であり、管理栄養士は、患者の肥満度に応じて指示エネルギー量を設定し、カロリー密度の高い高脂肪・高糖質の食品を控えるように指導することで、体重の減少と、それに伴うインスリン抵抗性の改善を促します。第二の焦点は、「血糖値スパイクの予防」であり、食物繊維が豊富な低GI食品(玄米、雑穀米、野菜など)を選び、食事の最初に野菜を食べる「ベジタブルファースト」を徹底することで、食後の血糖値の急激な上昇を防ぎ、膵臓への負担を軽減します。第三の焦点は、「良質なタンパク質と不飽和脂肪酸の摂取」であり、筋肉量を維持・増加させるためのタンパク質と、動脈硬化のリスクを低減するオメガ-3脂肪酸といった良質な脂質を積極的に摂るよう指導し、合併症のリスクを下げます。看護師や管理栄養士は、患者が自己の生活習慣を客観的に見つめ直し、このインスリン抵抗性改善のための食事療法を継続できるよう、食事記録のチェックや、個別の相談を通じて、具体的な実践への支援を行うことが、2型糖尿病の治療を成功させるための鍵となります。